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当ブログの予想と的中の定義は次のようにします。 シルシ 上位から◎○▲△××の6つ。シルシを打つ馬の頭数は、出走馬の半数を上回らないものとします。 的中 本命的中=◎の単勝を買ったと想定して的中を判定します。 馬連的中=◎○▲△の馬連4頭ボックスを買ったと想定して的中を判定します。 三連単的中=◎→○→▲△××の三連単軸二頭マルチを買ったと想定して的中を判定します。 想定回収率=それぞれの買い目を100円ずつ購入したと想定して、回収率を算定します。

オルフェーヴル〜萌馬名鑑/24

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    〜 壁があったら突き破る! 一本気な熱血少年 〜

    「ダイワメジャーの妹」として、兄がマイルCSに出走する日、同じ京都でデビューしたダイワスカーレット。
    ブエナビスタとの姉妹制覇の夢を託され、1戦1勝の身で阪神JFに挑んだ、ジョワドヴィーヴル。
    常に母・エアグルーヴの歩みと比較されたアドマイヤグルーヴ。
    あのディープインパクトも、デビュー当初は兄・ブラックタイドと比較されたりもしたものでした。

    後の名馬も、最初は偉大な兄姉や父母のイメージを託されながら、レースの世界に踏み出すことが多いもの。それがまた、ブラッドスポーツたる競馬の味わいなのでしょう。
    あるいは彼らにとって、兄姉や父母の存在が、第一の壁となって立ちふさがる、とも言えるかもしれません。

    日本を代表する名馬となったオルフェーヴルもまた、最初は2歳王者、4年連続重賞勝ち、そしてグランプリ春秋制覇を遂げたドリームジャーニーの弟として、競馬ファンの前に姿を現しました。
    新馬戦は快勝したものの、その後京王杯2歳Sで10着に大敗するなど、4連敗。
    スプリングSを勝ってクラシックに駒を進めたものの、東京での開催となった皐月賞で4番人気にとどまったのは、勝ち切れないイメージが定着していたのと、同じ府中の京王杯2歳Sで大敗していたこと、加えて、ドリームジャーニーが東京を苦手としていたイメージが弟にオーバーラップしたからでしょう。
    しかし、ここでオルフェーヴルはサダムパテック以下を3馬身突き放し、兄が掴めなかったクラシックのタイトルをゲット。
    不良馬場のダービーはウインバリアシオンにやや差を詰められたものの、3着以下には1秒以上の差をつけて圧倒し、菊花賞も制して三冠達成。
    もはや「ドリームジャーニーの弟」と彼を呼ぶものはいなくなり、完全に兄の壁を突き破って見せたのです。


    有馬記念も制し「四冠馬」が古馬となって最初の目標としたのが、天皇賞・春。
    しかしそのステップレースとして臨んだ阪神大賞典で、オルフェーヴルは後々まで語り継がれるような破天荒なレースを演じます。
    好位でレースを進めていたオルフェーヴルでしたが、1周目のスタンド前でかかり気味に前に並びかけ、向正面では早くも先頭へ。さらに3コーナーに差しかかったとき、彼はなんと外へ大きく逸れ、走るのをやめたではありませんか。
    故障か!
    と、見ていた人々の背筋が凍りついた次の瞬間、今度はさらに驚くべき光景が展開されたのです。
    なんと再加速を始めたオルフェーヴルは、大本命・オルフェーヴルが落伍して色めき立ったように4コーナーを加速していくライヴァルを、大外から並ぶ間もなく抜き去っていくではありませんか。
    最後はロスなく立ち回ったギュスターヴクライに半馬身及ばずの2着に終わりましたが、ジョッキーに御しきれない狂気と、他馬をまったく問題にしない異次元の末脚を、いやというほど観衆に印象づけたのです。
    そして迎えた天皇賞・春で、オルフェーヴルは内なる狂気に心を喰われたかのように、見せ場もなく、大観衆の沈黙の中11着に敗退。
    兄の壁を破ったオルフェーヴルには、「自分」という第2の壁が現れたのでした。

    オルフェーヴルはもう終わったのではないか。
    兄と違い、早熟だったのでは。
    ステイゴールド産駒は勝つときは強いが……
    そんな評価がされる中、オルフェーヴルは再起を期し、宝塚記念に向かいます、
    放牧先にまで池添騎手が赴き、心身に懸命なケアが行われましたが、天皇賞から僅か2ヶ月で立ち直れるものなのか。
    同じ1番人気とは言え、天皇賞・春の1.3倍から3.2倍に上がったオッズが、半信半疑な競馬ファンの気持ちを示していました。

    果たしてオルフェーヴルは、下がりきった評価に反発するかのように見事に再起。
    阪神大賞典で示した圧倒的な末脚を今度はロスなく発揮、2着以下を2馬身突き放し、「自分」という第2の壁を破ったオルフェーヴルは勇躍、フランスに乗り込むことになったのです。

    前哨戦のフォワ賞を快勝したオルフェーヴルは、いよいよ世界競馬の最高峰・凱旋門賞に挑戦。シャレータ、サオノワ、キャメロットといった豪華メンバーが揃う中、日本馬初の凱旋門賞制覇の期待を受けてゲートインします。
    帯同馬・アヴェンティーノの絶妙なアシストを受け、直線で抜けだしたオルフェーヴルは、これまで日本で見せてきたパフォーマンス同様に、一気に後続を突き放します。
    エルコンドルパサーが、ナカヤマフェスタが果たせなかった凱旋門賞のゴールに手が届いたかと思った矢先。
    内を進んできたソレミアにゴール目前でかわされ、日本悲願の凱旋門賞は露と消えました。
    オルフェーヴルに立ちはだかった最後の壁。
    それは「世界」という壁だったのです。

    そして迎えた2013年。
    大阪杯を制したオルフェーヴルは宝塚記念を自重し、凱旋門賞でのリヴェンジに心血を注ぎます。
    再びフォワ賞を快勝し、1年ぶりの凱旋門賞に臨みますが。
    オルフェーヴルの5馬身前で、トレヴがゴールを駆け抜けていました。

    結局、最後の壁は突き破れないまま、オルフェーヴルはターフを去ります。
    しかし、そんな物足りなさこそがオルフェーヴルの個性だったような気がします。
    三冠を制し、凱旋門賞でも存在感を見せつけながら、どこか脆さ、幼さを残した馬。
    それは優等生揃いの三冠馬の系譜の中で、異色に感じられます。
    いわば、名門お坊っちゃま学校の中で、ちょっとワルな風情を感じさせる個性派。
    世界にはじき返されながらも、もう一度挑戦しようとする、良血のボンボンらしからぬ危なっかしい熱血ぶりを持った、少年マンガのようなヒーローでした。

    オルフェーヴル
    栗毛 牡5歳
    父:ステイゴールド
    母:オリエンタルアート
    母の父:メジロマックイーン
    主戦場:古馬中距離戦線
    主な勝ち鞍:11年三冠、11年有馬記念、12年宝塚記念、他G?5勝。
    びぜんやの個人的な狙いどころ:スタミナを生かせる条件、しかし気性難があるだけに超長距離戦はやはり怖い……。となると、やはり2400m戦がベスト。時計のかかる馬場なら、なおよしでしょう。



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