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当ブログの予想と的中の定義は次のようにします。 シルシ 上位から◎○▲△××の6つ。シルシを打つ馬の頭数は、出走馬の半数を上回らないものとします。 的中 本命的中=◎の単勝を買ったと想定して的中を判定します。 馬連的中=◎○▲△の馬連4頭ボックスを買ったと想定して的中を判定します。 三連単的中=◎→○→▲△××の三連単軸二頭マルチを買ったと想定して的中を判定します。 想定回収率=それぞれの買い目を100円ずつ購入したと想定して、回収率を算定します。

エスポワールシチー〜萌馬名鑑/23

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    〜絆を越えたその先に〜

    「馬券を買うとき、どういう馬の馬券を買いますか?」
     競馬場に行ったりすると、よくこんな質問をされます。
     私はまぁ、
    「走りっぷりだったり、パドックでのルックスだったり。あとは血統ですかねぇ」
    と常識的な答えを返すんですが、月見亭の答えは、
    「名前の気に入った馬ですね。あとは私と誕生日が同じ馬」
     この答えにはみなさん驚かれます。……まぁ、馬の誕生日なんて、気にするひとは殆どいませんよねぇ。

     しかし4月22日生の馬にはジョリーダンス、バランスオブゲーム、ナムラクレセントなど活躍馬が多数。
     その中でも筆頭格といえるのが、このエスポワールシチーです。


     そんなわけで、「萌馬POG」のファーストシーズンで月見亭が指名していたこの馬。月見亭は先見の明があった……と自画自賛したいところではありますが、実は4戦未勝利でPOG期間を終えており、才能開花は夏になってからでした。
     この時期、芝のレースを使って、常に四角2〜4番手の「好位」でレースをしていたエスポくん。主戦の佐藤哲三騎手が小倉まで帯同し、付きっ切りで競馬を教えた成果は、デビュー8戦目、小倉で迎えたダート転向初戦で出ます。
     芝で培ったスピードを武器に、デビュー以来初めてハナを切ったエスポくんは、直線手前で後続を引き離しにかかると、あとはリードが広がる一方。7馬身差の圧勝劇でダートデビューを飾ります。
     そしてそのまま破竹の4連勝。その後は平安S2着、フェブラリーS4着と重賞の壁に泣かされますが、平安Sでは3着以下に3馬身差をつけ、フェブラリーSでは最初の3ハロンを35.1秒と芝並のスピードで逃げながら、見せ場たっぷり、0.2秒差の4着。力はしっかりと示していました。

     そしてマーチSで重賞の壁を突き破ると、以降はかしわ記念、南部杯、JCダート、フェブラリーS、そして翌年のかしわ記念とG?を5連勝。ダートに、エスポワールシチー帝政時代を築いたのです。
     しかし、フェブラリーS、かしわ記念との「ダートマイル三冠」を狙った南部杯で、単勝元返しの1番人気に支持された南部杯で、4番人気の伏兵・オーロマイスターに足許を掬われ、連勝がストップ。
     傷心を抱えて遠征したブリーダーズCクラシックでは11頭建ての10着と、世界の壁に跳ね返され、彼の絶対王国は落日を迎えます。
     翌2011年はG?未勝利。
     帝王賞では2着とはいえスマートファルコンとは9馬身差、東京開催となった南部杯では同じ逃げ馬・トランセンドからハナを奪いながら、力尽きて4着。新興勢力の前に、なすすべもなく立ちすくむ、かつての王者の姿がありました。
     
     それでも翌年はかしわ記念と南部杯を勝ってG?2勝を重ねます。
     実はここまで、エスポくんの成績には、非常に分かりやすい特徴がありました。
     2009年から2012年の南部杯まで、国内のダート戦で佐藤哲三騎手が騎乗したときは【10,6,2,1】と抜群の安定感を誇っていたのに対し、他のジョッキーが騎乗したときは【1,0,0,2】。初重賞制覇となったマーチSこそ松岡正海騎手とのコンビで達成したものの、負傷などで佐藤騎手から他の騎手に乗り替わると大きく成績を落としていたのです。
     小倉で一緒に調教コンビを組んで以来の長い絆。
     身体に染み込んだ人馬一体のリズム。
     ペース配分が重要な逃げ馬だけに、それが崩れると脆かったということなのでしょう。
     
     そんなエスポくんにとって、悪夢というべき事件が起きたのは、2012年の11月。
     京都のレースで落馬した佐藤哲三騎手は重傷を負い、長期の戦線離脱を余儀なくされたのです。
     突然訪れた、ベストパートナーとの別れ。
     それはエスポくんの成績に影を落とすことになります。
     急遽武豊騎手に乗り代わったJCダートは、国内のダート戦で初めて掲示板を外す10着大敗。松岡正海騎手とコンビを組んだ東京大賞典は中央勢のブービーとなる5着。
     それでも、エスポくんは力尽きたりはしません。
     フェブラリーSではデビュー以来最低人気となる9番人気を跳ね返し2着、浜中俊騎手に乗り替わったかしわ記念でも2着。
     そしてエスポくんは、1年ぶりに盛岡に帰って来ます。
     マイルチャンピオンシップ南部杯。
     1年前のこのレースでエスポくんは佐藤哲三騎手とコンビを組み、鮮やかな逃げきり勝ちを収めています。
     しかし今年、その背中に佐藤騎手の姿はありません。
     新たにその手綱を委ねられたのは、これまた重賞で戦線離脱し、1年半のブランクを余儀なくされていた後藤浩輝騎手でした。
     1年前、佐藤騎手とのコンビで逃げきったペース配分を馬が覚えていたのか。
     はたまた、復活に賭ける人馬の思いがひとつになったのか。
     ハナを奪ったエスポくんは、かしわ記念で後塵を拝した新興勢力・ホッコータルマエの追撃を1馬身半差で振り切り、1年ぶりの勝利に輝いたのです。
     そのG?8勝目は、佐藤騎手以外とのコンビでは、初めてのG?勝利でした。
     佐藤騎手との絆を糧に、しかしそこから一歩進んで得た勝利。
     新境地を開いたエスポくんは続くJBCスプリントも勝ち、これでヴァーミリアンに並ぶG?9勝目をマーク。
     まだまだ勝利を重ねられる……

     ……と思われましたが、2013年ジャパンカップダートでの引退が発表されました。
     芝で勝てなかった未勝利時代。
     好走しながら重賞の壁に弾かれた日々。
     米国遠征での挫折と、それからの低迷。
     最高のパートナーとの予期せぬ別離。

     ダート転向からの鮮やかな4連勝。
     ダート重賞6連勝、G?5連勝の快進撃。
     2012年かしわ記念で、2年ぶりのG?勝利。
     2013年フェブラリーSでは波乱の立役者に。
     そして、南部杯、JBCスプリントのG?連勝。

     時に挫折を味わいながら、かならず復活し、結果として蹉跌を塗りつぶすほどの栄光に彩られたスターホース。
     それはその名に込められた「希望」を失わずに駆け続けたからこそ手に出来た栄光なのでしょう。
     
     たとえ、最良のパートナーとの絆が失われても、胸から消えなかった「希望」。
     それが彼の現役生活のラストシーンを輝かせたのです。
     

    エスポワールシチー
    栗毛 牡8歳
    父:ゴールドアリュール
    母:エミネントシチー
    母の父:ブライアンズタイム
    主戦場:ダートマイル戦線
    主な勝ち鞍:09年・10年・12年かしわ記念、09年・12年・13年マイルチャンピオンシップ南部杯、09年ジャパンカップダート、10年フェブラリーS、13年JBCスプリント、他G?3勝。
    びぜんやの個人的な狙いどころ:ダートのマイル戦では鉄板といえる存在。人気して2着ということもあったので、2着狙いの馬単マルチで狙いましたが……だいたいあっさり勝たれましたね(汗)


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